JCCIとJUGASのパートナーシップ、教育から人材へ
JUGASとJCCIの関係は、学びの機会という、非常に根本的なところに起源を持つ。
筆者自身、JUGASと名古屋大学共同提供の奨学金を受けて名古屋大学に留学した。この奨学金制度の創設にあたってJCCIが果たした役割は大きく、その精神は今日のJCCIによるJUGASへの継続的な年次支援として受け継がれている。その継続性は、単なる制度的な慣行ではない。国境を越えた教育が育む人と人のつながりに、共通の価値を見出すという信念の表れだと感じている。
また両者は奨学金の枠を超え、ビジネスネットワーキングイベントや交流活動においても長年にわたって協力関係を育んできた。こうした場は、必ずしも大規模なものではないが、確かな意味を持つ。日本で学んだ卒業生が、20年前に同じ経験を持つ先輩と出会う場となり、企業の担当者が、これまで探し方を知らなかった人材と出会う場にもなる。
JUGASの会員は長年にわたり、次の世代への日本留学の普及活動に取り組んできた。教育フェアへの参加、情報提供セッションの開催、そして多くの会員が自身の出身校でのアルムナイトーク、これらは組織として課せられた義務というより、自分が受けた機会を次の世代に手渡したいという自然な動機から生まれた活動である。
こうした場で繰り返し出会うのは、本物の関心を持つ学生たちである。語学センターや独学を通じて日本語を学び、日本という場所に学術的な関心を超えた引力を感じている若者は少なくない。彼らが望んでいるのは、単に日本で学ぶことではない。日本とシンガポールの関係に、シンガポールにいながら貢献できるキャリアを築くこと、そして、両国にまたがるコミュニティの一員であり続けることである。
躊躇いが生じるとすれば、その理由は日本への関心の薄さではなく、見通しの問題にある。日本での大学教育を経てシンガポールに戻った人材に対して、どのような職業的機会があるのか、その認知度が、学生の間でも家族の間でも、まだ十分に高いとはいえない。機会は存在している。しかし、学生がそこへの道を知っているか、そして企業がそうした人材の存在を知っているかという点において、依然として埋めるべき距離がある。
JUGASは、日系企業がシンガポールで独自の採用構造と方針のもとで動いており、すでに積極的に現地人材を採用していることを十分に理解している。インターンシップやアプレンティスシップの仕組みを構築することが、すぐに正当化できる投資とは限らないことも承知している。だからこそ、ここで申し上げたいのは短期的な要請ではなく、より長い時間軸での展望である。
JUGASはASCOJAおよびASJAを通じて、ASEAN10カ国・地域の卒業生組織とつながっている。東南アジア全域における日本留学経験者のコミュニティは、全体として見ると相当な規模になる。日本語という共通言語を持ち、日本社会への理解を体験として持ち、日本への真摯な関心を共有する人材が、日系企業にとって重要な市場に広く分布している。このコミュニティとの関係を早い段階から築いていく企業は、インターンシップやキャリアトーク、あるいはJUGASのイベントを通じた非公式な接点を通じて、採用候補者を増やしているだけでなく、地域的な広がりを持つ人材パイプラインへの投資をしているといえるだろう。
これは要求ではなく、対話への入口として申し上げている。いかなる形の協力が双方にとって意味をなすか、JUGASはJCCI会員企業の皆さまとの率直な対話を心より歓迎する。