謹んで新年のお慶びを申し上げます。2026年が皆様にとって健やかで実り多い一年となりますよう心より祈念いたします。シンガポール日本商工会議所の活動に日頃よりご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
2025年を振り返りますと、世界経済は不透明感を抱えながらも、シンガポールは力強い回復を遂げました。シンガポール貿易産業省(MTI)の発表によれば、2025年のGDP成長率は当初予測を大きく上回り、約4%前後に上方修正されました。背景には、AI関連需要の急拡大や米中貿易摩擦の緩和、半導体・情報通信分野の活況があります。製造業や金融・保険業が牽引し、卸売業にも波及効果が見られました。一方で、小売や飲食など消費関連分野はやや低調で、生活産業においては新たな価値創造が求められる一年でした。
日本との経済関係に目を向けると、対日投資やビジネス交流は引き続き堅調でした。特にスタートアップやデジタル分野での協業が進展し、シンガポールをハブとしたアジア展開を模索する日系企業の動きが顕著でした。11月に開催された「Japan-Southeast Asia Market Forum 2025」(日本取引所グループ/東京証券取引所・ジェトロ主催、日経グループアジア本社共催)では、資本市場のグローバル化やコーポレートガバナンス改革をテーマに、両国の連携強化に向けた議論が活発に行われ、日本とASEANの経済関係を次のステージへ押し上げる機運が高まりました。
生活産業のトレンドとしては、シンガポールでは2025年は「健康志向」「体験型消費」「デジタル化」がキーワードでした。REERACOEN様の調査によると、フィットネスやウェルネスへの投資が加速し、旅行やレジャーは「意味のある時間」を重視する傾向が強まりました。また、SNSやモバイルを起点とした購買行動が定着し、企業のデジタルブランディングが採用や顧客獲得に直結する時代となっています。さらに、ラグジュアリー消費は「モノ」から「ストーリー」や「体験」へとシフトし、ブランド価値を体験で伝える人材の需要が高まっています。

