今月もJCCI月報2025年12月号を最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
本号では、企業の知的資産、そして人の学びという、いずれも「未来をつくる力」に焦点を当てました。
第一特集では、ジェトロ・シンガポール知財部による寄稿「戦略的な知財の活用に向けて」をお届けしています。 知的財産は単なる権利保護にとどまらず、企業の技術力やブランド力を可視化し、信頼関係を築くための戦略的ツールでもあります。 ASEANで事業を展開する日系企業にとって、知財を先んじて活用する姿勢は、今後の競争力を左右する重要なテーマと言えるでしょう。
第二特集「シンガポールにおけるEducational Tourism」では、教育旅行を通じた次世代交流の可能性を取り上げました。 2026年の日星外交関係樹立60周年を前に、修学旅行先として高い人気を誇るシンガポールが、いかにして“学びと体験の場”として選ばれているのか。 環境、科学、多文化、自然といった多様な教育資源に恵まれたこの都市は、若い世代に「多様性の中で学ぶこと」の価値を実感させる場所として注目されています。
企業の未来を形づくる知的財産が「知を蓄える力」だとすれば、教育旅行は社会の未来を育てる「知の種まき」と言えるでしょう。 知を守り、育て、次の世代へとつないでいく――その先に広がるのは、学びが未来を描き出す希望の風景です。
2025年も残すところ、あとわずかとなりました。 オーチャードの街路樹が輝くホリデーシーズンを迎え、シンガポールの街には、クリスマスを祝う光と人々の笑顔があふれています。
新しい年が、読者の皆さまにとって実り多く、穏やかな一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
(編集後記担当:TOLL LOGISTICS (ASIA) LTD 髙橋 駿)
