BLOCK71 JAPAN 日本~東南アジア 国境を越えたスタートアップ支援
BLOCK71はNUS Enterpriseが運営するグローバルアクセラレータす。HQであるBLOCK71 SingaporeはOne NorthエリアのJTC Launchpadと呼ばれる政府主導でつくられたイノベーション集積地に拠点を構え、スタートアップの成長支援を行っています。
日本国内ではBLOCK71 JAPANとして、2024年10月にSTATION Ai内にBLOCK71 NAGOYA(パートナー:愛知県)を、2025年3月に高輪ゲートウェイシティ内にBLOCK71 TOKYO(パートナー:JR東日本)を開設しました。これらのオフィスは、東南アジアのスタートアップが日本に進出する際或いは日本のスタートアップが東南アジアへ進出する際の支援拠点としての機能を持ちます。拠点設立以来、AIやロボティクスを含む様々な分野で約15社スタートアップを支援しています。
今後は下記2点を大きな柱としながら更なる活動を実施していきます。
一点目は日本から東南アジアへ、あるいは東南アジアから日本への、国境を越えたスタートアップ支援です。国が違えば文化や商習慣が異なります。さらに日本と東南アジアにおいては言語の違いも大きなチャレンジとなります。海外スタートアップから見ると、日本拠点の設置や日本人Regional Managerの採用は大きな投資であるため、日本でのビジネス展開が見込めなければならない(PoCや契約、投資機会等)一方で、そのようなビジネス機会を創出するためには日本人や日本の言語文化を理解している人材が必須であるというジレンマを抱えています。そこで、BLOCK71 JAPANは自らを「Market Launcher」と称し、POCや契約獲得など市場参入のきっかけとなるビジネス機会の創出や拠点設立を、各種プログラムの提供やマーケットアクセス/ビジネスディベロップメント/プロジェクトマネジメント等を通して支援します。また、日本から東南アジアへの展開を目指す日本のスタートアップに対しても、当学がもつグローバルネットワーク(シンガポール、アメリカ、中国、インドネシア、ベトナムにあるBLOCK71拠点を通じたコネクションとスタートアップ成長支援に関わるノウハウ)を活用し、海外展開の支援を順次実施していきます。
二点目は、NUS Enterpriseが有するノウハウを活用し、日本の事業会社や大学の方々と共に日本ならではのイノベーション創出の仕組みを創り上げていくことです。2025年3月には京都大学とスタートアップ創出・育成支援を軸とした連携の基本合意を締結しました。当学が持つディープテックスタートアップ創出プログラムであるGRIP(Graduate Research innovation Programme)をベースとしながら、日本の環境に合ったスタートアップ創業プログラムの開発を進めます。また、日本の事業会社の方々に対しても、先方の抱える課題の明確化やシンガポール国立大学の研究技術並びにスタートアップとのマッチングを通じたオープンイノベーション促進の取組みも行っていきます。
なお、BLOCK71に加え、NUS Enterpriseは港湾関連分野に特化したPIER71TM、サイバーセキュリティに特化したCyberSG Talent、そして社会起業家を支援するBLOCK71 Social Impact Hub等のイニシアチブも有しており今後日本に関わる活動も検討したいと考えています。