シンガポール日本商工会議所
藤新会頭 就任ご挨拶
アジア大洋州住友商事の藤でございます。
このたび、皆様のご推挙をいただき、伝統あるシンガポール日本商工会議所の会頭を仰せつかることになりました。甚だ微力ではございますが、重責を全うすべく全力を傾けて参る所存でございます。会員の皆様には何卒ご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
さて、2022年も新型コロナウイルスが国内外へ大きな影響を及ぼす状況が続いております。本総会も、昨年に引き続き、このようなオンラインでの開催を余儀なくされましたが、状況が徐々に落ち着きを見せ、少しでも早くシンガポールが以前の賑わいを取り戻すことを願うばかりです。
先行きが見通しづらい状況ではございますが、JCCIとして、新型コロナウイルスの状況を注視しながらも、進出した日系企業をサポートすべく、会員ニーズに沿った事業運営を心がけたいと考えております。また、シンガポール政府、他の経済団体、政府機関などとの連携を深めるという大島前会頭の方針と実績を受け継ぎ、さらに深めていくことで、当地での日系企業の支援に取り組んで参りたいと存じます。
本年のJCCIと致しましては、基本的には、これまで過去の会頭が受け継いでこられた本会議所の役割を踏襲しつつも、ますます多様化する企業ニーズに対応する事業活動を実現すべく取り組んで参りたいと考えております。以下、基本的な方針について、5点ご説明させて頂きます。
第1は、「新型コロナウイルスへの対応」でございます。
新型コロナウイルスに関する情報をタイムリーに提供することや、アンケートを通じた状況の把握・共有を、引き続き実施して参ります。今後、各種規制の緩和が進んでいくことを想定しておりますが、皆様と共に連携して乗り越えていければと考えております。
第2は、「情報提供・ネットワーク拡大」でございます。
JCCIではオンラインでのウェビナー、パネルディスカッションなどを積極的に開催し、各回、非常に多くの皆様方にご参加を頂いております。引き続き、会員ニーズの高いテーマの最新情報を、各種イベントや機関紙「月報」などを通じて、タイムリーに提供していくことを心がけて参ります。また、会員の皆様からのご希望の多い交流事業の実施については、新型コロナウイルスの状況が落ち着き、開催できる状況となりましたら、ぜひ積極的に実施していきたいと考えております。
第3は、「ビジネス支援・環境改善」でございます。
ビジネス支援活動として、自社サービスのPRを行うプレゼンテーション大会や、当地で販路を持つ企業とのマッチングを行うビジネスマッチング事業、また、冊子として配布をしております企業名鑑の発行なども行う予定です。
また、環境改善の一環として、アセアン日本人商工会議所連合会とアセアン事務局との対話にも、各国の日本商工会議所やジェトロ様と連携して対応していきたいと考えております。
第4は、「日本のプレゼンス向上」でございます。
JCCIはJCCI基金を通じ、両国関係の深化、シンガポールのローカルコミュニティへの社会貢献を行ってまいりました。JCCI基金では、IPCステータスを取得しており、これはシンガポール政府からJCCI基金の長年の取り組みが認められた証であると認識しております。
本年もこれまで以上に、日本大使館、日本人会、ジェトロ・シンガポールなど、日本関連コミュニティの皆様とも協力しながら、シンガポール社会に貢献し、シンガポールの皆様との絆をさらに深める活動を展開していきたいと思います。
第5は、「基盤強化」でございます。
現在、シンガポール日本商工会議所には、約780会員の皆様にご入会を頂いております。シンガポールの特徴は、多様な業種の企業が進出されていることであり、幅広い分野の企業との交流を通じて、新たなビジネスチャンスにつなげていただくべく、また当地での日本のプレゼンスを高めていくためにも、より多くの企業の皆様に、JCCIへ入会を頂き、各事業へ参加頂けるよう取り組んでまいりたいと思います。
最後になりますが、大島前会頭におかれましては、ご多忙の中、またコロナ禍で多くの制限が課せられる中、様々な事業へ積極的にお取り組み頂き、また、強いリーダーシップをもってJCCIを導き、シンガポールにおける日系企業のプレゼンス向上に多大なご貢献を頂きました。この場をお借りし、全会員を代表して厚くお礼申し上げます。
以上、会頭就任に当たりまして、私の所信を申し述べさせて頂きましたが、会員お一人お一人のご協力とご参画があってこそなし得るものばかりでございます。これまでにも増して、皆様のご支援とご協力を改めてお願い申し上げる次第でございます。一年間、どうぞよろしくお願い致します。
シンガポール日本商工会議所 会頭
藤 浩蔵(Kozo To)
2022年3月16日