シンガポール日本商工会議所 

桑田新会頭 就任ご挨拶

 

このたび、皆様のご推挙をいただき、間もなく創設50周年を迎えようとする、伝統あるシンガポール日本商工会議所の会頭を仰せつかることになりました。甚だ微力ではございますが、重責を全うすべく全力を傾けて参る所存でございます。会員の皆様には何卒ご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

さて、2017年から本年にかけ、世界経済は徐々に回復傾向にあり、また、シンガポール経済も再び勢いを取り戻しつつあるようです。もちろん、シンガポールは、東南アジアを含むアジア・大洋州を広く管轄する統括拠点がますます集積しております。依然として、世界経済のなかでアジアは強い存在感があり、日系企業にとってシンガポールはますます重要な国になっていくものと思われます。

このような流れの中で、2018年度は、進出した日系企業をサポートすべく、会員の声に耳を傾けながら、会員ニーズに沿った事業運営を心がけ、また、シンガポール政府、他の経済団体、政府機関などとの連携を深めるという栃折前会頭の方針と実績を受け継ぎ、さらに深めていくことで、その役割を果たして参りたいと存じます。

本年のJCCIと致しましては、基本的には、これまで過去の会頭が受け継いでこられた本会議所の役割を踏襲しつつも、ますます多様化する企業ニーズに対応する事業活動を実現すべく取り組んで参りたいと考えております。以下、本年度の基本方針について、4点ご説明させて頂きます。

第1は、本会議所の中核事業のひとつでありますが、「幅広く有益な情報の提供」でございます。ご承知の通り、シンガポールは、ビジネスを東南アジアや太平洋州に展開するための拠点として活用されている企業が非常に多いことが特徴として挙げられます。このため、会員企業の求める情報は、シンガポール国内だけに限らず周辺国のビジネス情報にまで及んでおります。また、常に次世代の成長エンジンとなる新産業の開発や集積に取り組むシンガポールでは、日本や世界が注目するAI、ドローンなどの最先端産業の育成に取り組んでおります。本会議所としては、これらの会員ニーズの高い事例や取り組みの最新情報を、講演会、機関紙である「月報」などを通じ、タイムリーに提供していくことを心がけて参ります。

第2は、「会員ニーズに沿った交流事業の実施」でございます。近年中小企業、特にサービス業におけるシンガポール進出が加速する中、会員より多く寄せられる要望として、業界の垣根を超えた交流事業の実施がございました。昨年はこの声に応えるべく、数多くの複数の部会による共催事業、また自社サービスのアピールを行えるイベントが開催されましたが、本年もさらにこの流れを強めて参りたいと思います。

第3は、「長期的視点からみた日系企業のビジネス環境の改善」でございます。昨年で10周年を迎えました、FJCCIA(アセアン日本人商工会議所連合会)とアセアン事務局長との対話が、次はベトナム・ホーチミンにて開催される予定となっております。1月にアセアンの事務総長がこれまでのレ・ルオン・ミン氏からブルネイのリム・ジョクホイ氏に交代しましたが、リム氏とFJCCIAの間に新たに深い信頼関係を築き、今後の要望活動をより充実化させる意味でも、今年度のFJCCIAの活動は重要になろうかと存じます。この点、各国の日本商工会議所、ジェトロ様と連携して対応していきたいと存じます。

第4は、「シンガポールへの社会貢献と両国関係の充実化」でございます。JCCIはJCCI基金を通じ、30年近くに渡って両国関係の深化、シンガポールのローカルコミュニティへの社会貢献を行ってまいりましたが、2016年末にIPCステータス、寄付企業が寄付額を損金算入できる資格を取得し、昨年から運用を開始いたしました。これはシンガポール政府からJCCI基金の長年の取り組みを認められた証であり、また、今後同基金がさらに両国関係の強化とコミュニティ振興に寄与していくことに強い期待が持たれていることを意味いたします。本年もこれまで以上に、日本大使館、日本人会、JUGAS、JCSなど、日本関連コミュニティの皆様とも協力しながら、シンガポール社会に貢献し、シンガポールの皆様との絆をさらに深める活動を展開していきたいと思います。

以上、会頭就任に当たりまして、私の所信を申し述べさせて頂きましたが、会員お一人お一人のご協力とご参画があってこそなし得るものばかりでございます。これまでにも増して、皆様のご支援とご協力を改めてお願い申し上げる次第でございます。

最後になりますが、栃折前会頭はご多忙の中、FJCCIAをはじめとした様々な大型事業へ積極的にお取り組みになり、また、強いリーダーシップをもってJCCIを導き、シンガポールにおける日系企業のプレゼンス向上に多大なご貢献を頂きました。この場をお借りし、全会員を代表して厚くお礼申し上げます。

 

シンガポール日本商工会議所 会頭

桑田 知之(Tomoyuki Kuwata)

2018年3月20日