シンガポール日本商工会議所
馬場新会頭 就任ご挨拶
このたび、皆様のご推挙をいただき、伝統あるシンガポール日本商工会議所の会頭を拝命いたしました。甚だ微力ではございますが、重責を全うすべく全力を傾けて参ります。会員の皆様には何卒ご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
さて、ここシンガポールでは新型コロナウイルスに関する各種規制が撤廃され、日常生活と経済活動には、コロナ以前の活気と賑わいが戻ってきました。
コロナに勝利し、ハブ機能がますます強化された当地において活動するシンガポール日本商工会議所としては、ぜひとも、この「天の時」、「地の利」を活かしながら、更なる「人の和」を作り出すために、シンガポール政府、他の経済団体、政府機関などとの連携を一層に深めていき、日系企業の支援とプレゼンス向上に取り組んで参ります。
本年度のJCCIと致しましては、基本的には、これまでの歴代会頭が受け継いでこられた本会議所の役割を踏襲しつつも、JCCIと会員企業が更に大きく飛躍できるような事業活動を実現したいと考えております。以下、本年度の4つの基本的な取り組みについて説明いたします。
1. 「情報提供・ネットワーク拡大」
会員の皆様からの入会理由には、「在星日系企業とのネットワークづくり」が一番に挙げられています。その大きな期待に応えられるように、引き続き、対面、オンライン、そしてハイブリッドという形式のそれぞれの特徴を活かしながら、会員ニーズの高いテーマの最新情報を、各種イベントや機関紙「月報」などを通じて、タイムリーに提供していきます。更に、会員企業のビジネスに寄与できるよう、日系企業の枠を超えて、当地で活躍するローカル企業や他国の企業との連携も模索していきます。
2. 「ビジネス支援・環境改善」
ビジネス支援活動として、会員企業から好評を頂いているメール配信サービスをはじめ、月報・ホームページでの広告、中小企業のためのプレゼンテーション大会や、自社PRできる会員企業名鑑の発行などを継続していきます。また、日頃から会員企業の「駆け込み寺」や「よろず相談窓口」になるように、事務局も全力で対応していきます。
更に、会員のビジネス環境の改善を図るべく、シンガポール政府機関とのチャンネルを維持・拡大していきながら、アセアン域内でも、日本人商工会議所連合会とアセアン事務局との対話をはじめ、各国の日本商工会議所やジェトロと連携して対応していきたいと考えております。
3. 「基盤強化」
現在、シンガポール日本商工会議所には、773会員の皆様にご入会を頂いておりますが、残念ながらその数は減少傾向にあります。シンガポールの特徴は、多様な業種の企業が進出されていることであり、幅広い分野の企業との交流を通じて、新たなビジネスチャンスを創出できることです。JCCIが持つ各方面のネットワークを活用していただくことで、それが可能になるということを、より多くの企業に、ご理解を頂き、ご入会を頂けるよう取り組んでいきます。
4. 「日本のプレゼンス向上」
コロナ下の数年間、世界の日本に対する見方、日本の世界における存在感の変化は、皆様も身をもって感じられたことと思います。30年間上がらない平均賃金、そして急激な円安といった暗いニュースが目立ちます。幸いにも、ここシンガポールにおいては、日本、そして日本品質に対する評価と信頼が根強く、日系企業が活躍できる場面がまだ数多くあります。このシンガポールから日本を元気にしていくことを目標として、本年度の基本方針を「強く、誇り高く、日本をアピール」といたしました。私自身も、日本大使館、日本人会、ジェトロなど、日本コミュニティの皆様とも協力しながら、各種イベントにも参加し、あらゆる機会を通じて日本の強靭性と存在感をアピールしていきます。そしてシンガポール社会に貢献し、シンガポールの皆様との絆をさらに深める活動を展開していきます。
最後になりますが、藤・前会頭におかれましては、ご多忙の中、様々な事業へ積極的に取り組んで頂き、シンガポールにおける日系企業のプレゼンス向上に多大な貢献をしていただきました。この場をお借りし、全会員を代表して厚く御礼申し上げます。
以上が、会頭就任に当たりまして、私の所信表明ですが、これも会員皆様のご協力とご参画があってこそなし得るものです。今後も、皆様のご支援・ご協力を賜りながら、シンガポール日本商工会議所が一層発展できるよう、尽力してまいります。
一年間、どうぞよろしくお願い致します。
以上
シンガポール日本商工会議所 会頭
馬場 孝一郎(Koichiro Baba)
2023年3月21日
「馬場孝一郎・JCCI会頭インタービューby bridges」
https://sms-bridges.com/ja/strong-proud-and-showcasing-japan/
「Koichiro Baba – Interview by bridges」